V.S.

ポエマー長文地下室バンギャル

親愛なる






SEX-ANDROIDがまさか無期限活動休止だとは

わたしがアルバムを集める数少ないバンドのひとつだったのに。ツイッターで検索すると「ずっとあるものだと思っていた」という文言がそこかしこに並んでいて未だに活動休止を信じられない(というかなんかなんとなく信じていない)し、事務所との契約終了ってところが妙に気になって仕方がない。
歳を取るということは、並走していたはずのものがいつの間にか脱落していくことなのだと思う。
脱落という言葉は不適切かもしれないけれどそれ以外に上手く言い当てられる言葉を探し当てることが出来ないな、今は。
今日ぼんやりと眺めていたテレビで黒柳徹子さんが「いい恋をすればそれで一生涯やっていける」というニュアンスのことを仰っていてすごく共感した。わたしにとってはそれは生身の人間ではなかったけれど、多分あれだけでこの人生の恋という面は上々の出来だったと思う。
そういう気持ちを抱かせるようなバンドだったはずだ、セクアンも。ヴィジュアルロックが好きと言いながら深く潜っていけるようなバンドは多くはなくて、もう打ち止めなんだろうなと思っていた頃に聴いた「嫌ってよ、モナムール」の衝撃。ああここまでドストライクな曲を作るバンドがまだまだあったんだなあと嬉しさと一緒に自分の浅さを恥じるような気持ちになった。懐かしい、そして常だったもの。
まだ半年ある間にたくさんの人がセクアンの曲に触れますように。聴け。そして惜しめ。全力で惜しめ。たくさん良い曲がある。もっと早く聴いていれば良かったと惜しんで、復活を願いながら活動休止を見届けて、そしていつかまた帰ってきたいとバンド側が思ってくれたそのときに、待っている人間がたくさんたくさん増えればいい。

良いバンドが少しずつ少しずつ消えていく。歩みを止めてしまう。楽しいことと明るいことと易しいことだけを歌う音楽なんて要らない。もっと怨んでほしい。後ろを向いて閉じ籠って自らを傷つけて、そうしてやっと灯るほんの少しの灯りだけを信じた音楽が、またひとつふっと消えて暗くなる。思えば好きなバンドが活動を休止することに直面するのはこれが初めてだ。信じられない信じていない気持ちの方が大きいので、悲しいとはまだ思えないけれど。




今日の1曲はSEX-ANDROIDで「バースデー」。

好みの曲とか思い入れのある曲は他にもたくさんあるけれど、どうしてかこの曲がずっと誰かに残ってほしい。