疾走

長文ポエマー密室バンギャル

此処から飛べ 怖くは無いさ








わたしにとっての好きの中の2種類




中学生の頃に仲の良かった友達は独占欲が強くて好きな歌手やマンガを「これが好きなんだ、見て」と紹介する割に「でも好きにならないで」とはっきり口にする子だった。多分そこには、わたしよりも、という修飾がなされるということはよく分かっていた。もう1人仲の良かった友達はそれを「意味が分からない。自分が好きだったらみんなに好きになってもらいたいし有名になってもらいたい」と言う子で、わたしは当時どちらかと言えば前者の友達に共感していた。


とりあえず仕事の一大イベントが終わって一息ついているところです。心に少し余裕が出来たようで沸き上がる物欲燃え千切る散財、そして何より部屋を暗くしてイヤホンで聴く音楽の、そのやんごとなき楽しさたるや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
エクスクラメーション多めでお送りしたくなるほどの感動。気力が無い、時間が無い、重いタスクが控えている、鉛のような気持ちを抱えていることがこんなにも感受性を鈍らせるとは知らなかった。心の余裕があると聴こえ方がこんなにも違うとは。あー音楽めっっっちゃ楽しい。ライブも最高だけどひとり息を潜めて聴く音楽の、その素晴らしさたるや……………………………………………………………………………


前に好きだったバンドは誰にも教えたくなかった。わたしが好きなことだけはみんなに知っていてほしかったけど、例えば身近な人にそのバンドのライブに行ってほしいとは思えなかったし、有名になってほしいとも思わなかった。売れるなと思っていたわけじゃないよ、ただなんというか「知る人ぞ知る」バンドであってほしいとずっと思ってた。高潔で尊くて、孤高で、媚びず、それでいて孤独で、いつだって寂しくて、裏通りの陰のある、曇り空のような灰色の。そんなバンドだったし、そうであってほしかったから、今だから言えるけれどいつしか他のファンに対しての対抗心?みたいなものも生まれていた。
(あれだね、世間にとっては「奇妙奇天烈なバンド」として知られてる筈なのにわたしにとっては「私小説バンド」ってところがミソだね)
いや、別にそれをね、表に出すほどじゃなかったけどね。あとあれだよ、周りにギターのファンが少なかったのもそれを助長した。何故か知り合う人はみんなボーカルファンだった。そもそもボーカルファンの母数が多いのもあったんだけど、それにしたって各々熱量が半端無さすぎてちょっと引いてたもんねwwwまじかってwww
あっでもこのはなしめっちゃブーメラン
わたしもさぞかし周りを引かせていただろうな…というか、引かせたかった。周りを引かせるくらい好きだって思い知らせたかった。それは闘争心や対抗心ではなく(いま思うとそれもほんの微量含まれてたかも知れないけど、少なくとも当時は)純粋な好意とあと信仰心からのものだった。信仰のそれだった。アイデンティティーになるほどその人の存在がわたしの一部を占めていたし、それは今でもそうだし、「のいちゃんはほんとにあの人好きだよね」「のいちゃんと言えばあの人だよね」って言われることが泣きたいほど嬉しかった。好きだって言って発散しないと物理で爆発してたねあれは
これは自分だけの宝物なんだと思えるほどのものを誰かに取られたくないと思うのは多分当然だし、それ自体は何ら悪いことじゃないと思うよ。実害が発生してしまったらアウトだけど別に安全ピンで刺したりしてないし(ホントなのかなこれ)、他のギターファンにクソリプ送ったりもしてない。いや当たり前だけど。そんなこと絶対しないけど。ただ好き好き言い過ぎてそれが最早マウンティングのようだと言われたら謝るしかないレベルではあったよ……


今好きなバンドは不思議と真逆で、もっと売れろと思っている。もっともっとたくさんの人に見てもらうべきバンドだと本気で思ってる。これはもしかしなくてもめちゃくちゃ余計なお世話でお節介でウザいことなのかも知れない。でもそれでも一ファンとして華を添えたいという気持ちでいっぱい。この心境の変化は我ながら不思議だけど、バンドそのものの性格なのかもしれないし、ファンの傾向なのかも知れない。
何ならチケットの1枚くらいプレゼントしてやるよ!だから見ろ!って言いたいくらいのバンドです。ヴィジュアル系にとっては逆説的だけど、明るくて、黒い爽やかさがあって、夢があって道があって隣にいて、うん、やっぱり前者より言語化出来てない感じあるけど、ほんとに活力になるような力をくれるようなバンド。生きぎたなくて泥臭くて執着して、だけど目を光らせながら浅く深くしっかりと呼吸をする、そういうバンド。
ただ惜しむらくはわたしがアホみたいにマーケティング文章が苦手ということ……人に好きにさせる手助けになるような文章がヘタクソ極まりないということ……
あと実はこのジャンルは非常に販促が難しいジャンルな気がする。界隈文化やファンの傾向的にも前者の方が多いだろうしね。偏見だけど。わたしは有名になってほしいと思うけど、そうじゃないファンだってきっといる。それは否定するべきとこじゃないし配慮もしたい。自分がそうだから。勝手に聴いて勝手に好きになるからいいです、って少なくともわたしがそう思うし、そんなわたしが広めたいから書こう!となるかと言えばそれも違う。だけどやっぱり良いバンドだから知ってほしいし聴いてほしい。ただひたすら最高のバンドですとバカの一つ覚えみたいに言っていくんだろな。好きって言うしか能がないから好きって言うよ。


私小説のようにとても個人的な側面と、偽りながらも紛れもない自分である外面と、っていうことなのかな。自分でもよく分かってないし、差はあれどどちらも好きに変わりはないなーなどと思いながらこの文章を書いています。……こういうことを書けるくらいの余裕が今ある!!素晴らしいことだ!!


今日の1曲はMERRYで「梟」。通勤中車の中でもよく聴いてるしとりたてて特別感持たせながら聴いてるわけでもないけどやっぱり名曲アンド名曲。ほんと好きクッソ好き、素晴らしき
http://youtu.be/AfB3iM12acc
好きすぎて梟モチーフのアクセサリー買おうか迷ってるからね!羊には手出せないけど梟ならイケる!w
音楽は楽しい。人生だ。その人の生きざまみたいなものがモロに出る。身を切られるようなものがある。わたしもそこへ行きたい。この感動を何度でも味わいたい。そう思えるようなものがひとつあること、それだけは誇れる。


そしてやはりいつかわたしがあの人をどう好きだったかはいっこ記録として書いておきたいなと思った。他人でアイデンティティーをつくるのはあんまり誉められたことじゃないだろって思ってるけど、どうにもならないひとが世の中にはいるんだなあと思ったことを、詳細に。アピールではなく、引かせたいのでもなく、ただただ焦がれた記録として。