疾走

長文ポエマー密室バンギャル









膨れ上がった自意識の萎め方が分からない



認知の歪みに気付いていても矯正は容易くないし、笑い話に出来るほど開き直れるわけでもなく、どこかへ投げ掛けたところで一銭にもならない。ただただ自分が苦しみ不快になるだけのこの膨れ上がった自意識。独りで育てて独りで拗らせ独りで醜くくたばるだけの浅ましく気味の悪い一人相撲。
嫉妬ならまだ良かった。これはもう根性の問題。性根が腐ってる。僻み根性。皮肉屋なんてものならまだ勝算があったかも知れない。ただ性格が悪いだけ。自覚がある分何倍も質が悪い。

自分に自信があるんですね。羨ましいです。
自分が愛されたとして違和感を抱かないんですね。羨ましいです。

褒め言葉が潤滑のための世辞以外の意味を持ってくれない。なま優しい嘘。ぬるま湯みたいなおなぐさみ。右から左。いつからか何一つ響いてくれない。いつの間にか。ああ、10年前に言ってほしかったなあそれ。そしたらきっとこんなに歪まなくて済んだかも知れない。そこで闘うことを諦めてからされる鼓舞なんてなんの意味も持てなくて悲しすぎる。返答に困ってしまう。何もかもが蚊帳の外。お天気みたいなもの。
くだらなくてどうでもよくて、だけど置いていかれていることだけを嫌というほど実感する。自分だけが欠陥だと思い知る。自分だけが劣等。自分だけが出来損ない。見下げていることに気付かない振りをしていることに気付いてだから死にたくなる。蔑んでいるだけ。嘲っているだけ。心底見下して馬鹿にしているだけ。視野が狭いだけ。頭と性格が悪いだけ。何もかもが子供、ただそれだけ。



愛されることに違和感が無いのが、それだけ自分に自信を持てていることが、腹の底が渦を巻くほどに憎くて不快で、そして馬鹿馬鹿しいほど羨ましい。
当たり前のことを当たり前に出来るのが、当たり前にしようとするのが、羨ましいからどうしようもなく傷つくことを願ってしまう。出来るだけこっぴどく、一生消えなければいいなって。傷ついた分だけ優しくなれるなんて絶対に嘘。傷つくその過程で、暴力のやりかたを嫌でも学んでしまうから。

きっと一生治らない。もう全部消えてよ。どうでもいいんだよ。全部負けてるんだよ。降りた土俵にどうして無理矢理上げられなきゃいけないんだよ。永遠に負けさせられるだけなのに。嫌いなんだよ。他人も自分も。死ねばいいと思ってんだよ。何一つ許せないまま。ずっと患ったまま。


他人の「普通」になるために、他人に見える「普通」を手に入れるために、私は一体どれだけたくさんのことを乗り越えなくてはならないのか。